こんにちは!
スマイルナビの衛生士みんみんです。
フッ化物って種類も多いし、覚えるのが難しいです・・・
わかるよ〜!覚えるの大変だよね・・・
今回は
・フッ化物応用の種類
・フッ化物応用の安全性
・フッ化物の働き
・フッ化物応用の注意点
について詳しくお話していきたいと思います。
ではさっそくはじめていきます!ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
フッ化物応用の種類について
フッ化物の応用法にはいくつかの方法があります。まず大きく分けて2種類です。
『局所応用』と『全身応用』があります。
フッ化物応用は全身応用が先に始まり、研究が進み局所応用が考案されました。
日本では、局所応用が主流で使われています。
それぞれの方法は異なるケースや必要に応じて使い分けらています。
皆さんも使用されているフッ化物配合歯磨剤による応用は世界的に使用されている局所的応用です。
フッ化物歯磨剤は世界で15億の人が使用していると言われています。
日本では水道水フロリデーションは現在使用されていないため、主に局所的応用が使用されています。
全身応用と局所的応用について説明していきます。
全身応用
フッ化物を口から体内に取り込む方法
- 水道水フロリデーション(現在日本では使用されていない)
- フッ化物サプリメント(錠剤・ドロップ・トローチ・チューインガム)
- フッ化物添加食塩
- フッ化物添加ミルク
局所応用
歯の表面に直接フッ化物塗布する方法
- フッ化物配合歯磨剤
- フッ化物洗口
- フッ化物歯面塗布
- 水道水フロリデーション:多くの国では公共の水道水にフッ化物が添加され、口腔健康の向上が図られています。現在日本では使用されていません。
- フッ化物サプリメント・添加食塩・添加ミルク:フッ化物の自然な摂取が不足している地域で用いられることがあります。
- フッ化物ジェルやフォーム:定期的な歯科診察時に施されることが多く、濃度が高いために効果的です。
- フッ化物ヴァーニッシュ:歯科医院で塗布されることが多く、歯の表面に長時間留まるように設計されています。
- フッ化物歯面塗布:日々の歯磨きに使用し、フッ化物を直接歯に適用します。
フッ化物の安全性
フッ化物に関する安全性は多くの研究により確認されており、適切な濃度と使用方法が守られる場合には安全とされています。
フッ化物が歯にいいと言ったて体に悪そう・・・
本当に安全なの・・・?
しっかり使用量を守れば安心して安全に使用できると言われているよ!
フッ化物応用は使用量をしっかりと守ることによって安心・安全に使用できるため、
う蝕予防法として世界的に使用されています。
またWHOでも推奨されています。
また私たちは知らないうちに食事などでも摂取しています。
歯科で用いる局所応用は、骨や臓器に障害などを与えないように量が調整されています。
フッ化物の働き
そもそもフッ化物って歯にどんな影響があるの???
フッ素はむし歯になりにくくなります。歯磨剤などの使用をオススメします。
むし歯になりにくいのは知っているな・・・。ん〜なんか説得力ないな・・・。
患者さんとのTBIなどでフッ化物についてお話する機会があると思います。
その際情報量が少ないとあまり説得力がありません。
フッ化物が歯にもたらす働きについてお話していきます。
細菌の酸産生の抑制
フッ化物は細菌が持っている酸を作る酵素エノラーぜの働きを抑制することができます。
酸の産生を抑えることにより歯質の脱灰を予防できます。
再石灰化の促進
酸により脱灰された歯質の再石灰化の促進を進めます。
フッ化物は唾液中のリン酸カルシウムと脱灰された歯質の反応を高めることによって、
リン酸カルシウムが歯質に戻りやすくなり再石灰化が進みやすくなります。
歯質の強化
歯質は、エナメル質・セメント質・象牙質・ハイドロキシアパタイトでできています。
フッ化物はこのハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトに変えることができます。
ハイドロキシアパタイトからフルオロアパタイトに変わることにより耐酸性になり、
歯質の強化に繋がります。
ハイドロキシアパタイトの臨界pH(歯が溶け始める状態)はpH5.5と言われています。
しかしフルオロアパタイトに変わることにより臨界pHがpH4.5-5.0になるため
歯牙が脱灰しにくくなります。
フッ化物応用の注意点
高濃度のフッ化物を摂取し続けると、フッ素症という状態を引き起こす可能性があります。
1:慢性中毒
大量のフッ化物を長期間にわたって飲み込みことで歯や骨にフッ素症が起こることがあります。
歯のフッ素症は、歯面全体に白斑ができることを、エナメル質形成不全症といいます。
歯のフッ素症が発症するには、歯が形成される時期(生後-8歳)に過剰量のフッ化物を何年にも渡り毎日摂取しなければならず、日本で起こる可能性は非常に低いです。
2:急性中毒
フッ化物を一度に大量に摂取すると、悪心、嘔吐、下痢の中毒症状を引き起こす可能性があります。
フッ化物の急性中毒量は体重1kgあたりフッ化物量2mg以上です。
乳幼児向けの歯磨剤には、味がついているため手の届かないところに保存するようにしましょう。
美味しい味だから・・・と目を離した隙に歯磨剤1本食べてしまった。話もあります。
調味料などと同じで適量の摂取だと体に影響はないですが、多量に摂取してしまうと
体に影響が及ぼすことがあります。
フッ化物配合歯磨剤の使い方
歯にいいことがわかったのでたくさん使用します!
患者さんの中にはたくさん使えば使うほど歯にいいと勘違いしてしまう方もいます。
多量に使用すれば歯にいいわけではありません。フッ化物歯磨剤の使用量にも適正量があります。
フッ化物配合歯磨剤の使用量の目安はこちらです。
年齢 | 使用量 | フッ素濃度 |
6か月~2歳 | 切った爪の大きさと同じくらい | 500ppm |
3歳~5歳 | 5mm以下 | 500ppm~1000ppm |
6歳~14歳 | 1cm程度 | 1000ppm |
15歳以上 | 1~2cm程度 | 1000ppm~1500ppm |
TBIでフッ化物応用について話をした際は、歯磨剤の使用量についても患者さんの年齢ごとに伝えるようにしましょう!
まとめ
適切な管理のもとで使用される場合、歯科フッ化物は安全であり、重要な歯科保健の手段です。
フッ化物についてよく理解することで、安心してフッ化物を口腔衛生の一環として利用することができます。適正量を守り使用するようにしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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