こんにちは
歯科衛生士のみんみんです。
前回はDMF指数・DMFT指数・DMFS指数についてお話させていただきました。
今回は定期試験・国家試験対策のためにDMF指数・DMFT指数・DMFS指数についての問題を10個用意しました。
答えと解説は問題の最後に記載しています。
では始めていきましょう
問題
- DMF指数の「D」「M」「F」はそれぞれ何を表していますか?
- DMFT指数の最大値は通常いくつですか?また、なぜその値になるのか説明してください。
- DMFS指数では、前歯と臼歯でカウントする歯面の数が異なります。それぞれいくつの歯面をカウントしますか?
- 12歳の子どもの口腔内を診査したところ、未処置のう蝕が2歯、う蝕で抜歯した歯が1本、充填処置済みの歯が3本ありました。この子どものDMFT指数はいくつですか?
- DMFT指数とDMFS指数の主な違いを1つ挙げ、それぞれの長所を説明してください。
- DMF指数を用いた国際比較において、WHOが基準としている年齢はいくつですか?
- ある患者の上顎右側第一大臼歯に、頬側と咬合面にう蝕があり、遠心面に充填処置がされていました。この歯のDMFT値とDMFS値はそれぞれいくつになりますか?
- DMF指数の計算において、第三大臼歯(親知らず)はどのように扱われますか?
- 乳歯のう蝕経験を評価する際に用いられる指数の名称と、その構成要素を説明してください。
- DMFT指数が5である40歳の患者と、DMFT指数が5である15歳の患者がいます。この2人の口腔内状態について、どのような解釈ができますか?また、DMFT指数だけでは分からない情報は何ですか?
・また2人の口腔内状態について、どのような解釈ができますか?また、DMFT指数だけでは分からない情報は何ですか?
答えと解説
問題1
答え: D:Decayed(未処置のう蝕歯) M:Missing(う蝕が原因で喪失した歯) F:Filled(う蝕のため処置済みの歯)
解説:DMF指数は、個人や集団のう蝕経験を数値化する指標です。これらの3要素を合計することで、総合的なう蝕経験を評価します。
問題2
答え:28
解説:DMFT指数の最大値は通常28です。これは、第三大臼歯(親知らず)を除く永久歯の総数が28本であるためです。全ての歯がう蝕に罹患するか、う蝕で喪失するか、処置されている状態を示します。
問題3
答え: 前歯:4面 臼歯:5面
解説:DMFS指数では、前歯は唇側、舌側、近心、遠心の4面をカウントします。臼歯は頬側、舌側、近心、遠心、咬合面の5面をカウントします。これにより、より詳細なう蝕経験の評価が可能となります。
問題4
答え:6
解説:DMFT = D + M + F この場合、D(未処置のう蝕)= 2、M(う蝕で喪失)= 1、F(処置済み)= 3 したがって、DMFT = 2 + 1 + 3 = 6
問題5
答え:主な違いは測定単位です。DMFT指数は歯単位、DMFS指数は歯面単位で測定します。
解説: DMFT指数の長所:
- 簡便で迅速な評価が可能
- 大規模調査や国際比較に適している
DMFS指数の長所:
- より詳細なう蝕経験の評価が可能
- う蝕の程度をより正確に反映できる
問題6
答え:12歳
解説:WHOは12歳児のDMFT指数を国際比較の基準としています。この年齢は、ほとんどの永久歯が萌出しており、かつ多くの国で義務教育期間内であるため、調査が比較的容易であることが理由です。
問題7
答え: DMFT値:1 DMFS値:3
解説: DMFT指数は歯単位で計算するため、この歯は1本のう蝕歯としてカウントされ、DMFT値は1となります。 DMFS指数は歯面単位で計算するため、う蝕のある2面(D=2)と充填処置された1面(F=1)の合計で、DMFS値は3となります。
問題8
答え:通常、DMF指数の計算には含めません。
解説:第三大臼歯は萌出時期が遅く、個人差も大きいため、標準的なDMF指数の計算からは除外されます。これにより、年齢や個人間での比較が容易になります。
問題9
答え:def指数(または dmft指数)
解説: d:decayed(未処置のう蝕乳歯) e:extracted(う蝕のため抜歯した乳歯) f:filled(う蝕のため処置済みの乳歯)
この指数は、永久歯のDMF指数に相当する乳歯用の指標です。
問題10
答え:解釈と追加情報の必要性は以下の通りです。
解説:
- 同じDMFT指数でも、年齢によって意味合いが大きく異なります。15歳の患者の方が相対的にう蝕リスクが高いと考えられます。
- 40歳の患者は、年齢を考慮すると比較的良好な口腔状態を維持していると解釈できます。
DMFT指数だけでは分からない情報:
- D、M、Fの内訳(未処置のう蝕が多いのか、処置済みが多いのか)
- う蝕の重症度
- 歯周病の状態
- 残存歯数(特に40歳の患者の場合)
- う蝕以外の理由による欠損や処置の有無
これらの追加情報を考慮することで、より正確な口腔健康状態の評価が可能となります。
まとめ
いかがでしたか?
こちらの記事ではDMF指数・DMFT指数・DMFS指数について解説しているので合わせてお読みください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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