こんにちは
歯科衛生士のみんみんです。
今回は、歯科医院でも行う単純抜歯術について、手順と使用器材を詳しくお話していきたいと思います。
単純抜歯術は、口腔内に萌出している歯の抜歯のことを言います。
しっかりと手順と器材を理解しておくことで、よりスムーズで安全な施術をサポートすることができます。
最後までお読みいただけると幸いです。
単純抜歯術の手順について
患者の診察と準備
まず初めに患者の全身状態や既往歴アレルギーの有無を確認します。
初診時に確認していますが、再度しっかりと確認するようにします。
また高血圧の患者さんの場合、抜歯前に血圧測定を行うようにしましょう!
患者さんは抜歯前に緊張しているため、血圧が高くなりやすくなります。
もし血圧が高い場合はすぐに行わずリラックスしてもらい再度血圧測定を行います。
持病などの関係で、必要がある場合には抜歯前に抗生物質の予防投与を行います。
抗生剤の予防投与は術前の30分前に服薬することが多いです。
患者さんに服薬したか確認しましょう!
準備が整ったら口腔内の消毒を行います。
局所麻酔の実施
適切な局所麻酔薬を選び、麻酔を行います。
歴既往、アレルギーがある場合使用する麻酔の種類が変わるため注意が必要です。
先生にしっかりと確認しましょう!
麻酔が完全に効くまで数分待ちます。
歯の脱臼
歯周靭帯を切ります。この際歯肉からの出血を吸引します。
エレベーターを使用して、歯を脱臼させます。
エレベーターは曲と直があるため、先生の指示に従い器具を出しましょう。
エレベーターは先端を見るとすぐに見分けがつくため、焦らず器具を受け渡すようにします。
またエレベーターにはサイズもあるため、その時の抜歯の歯によって出すようにします。
不安な場合は準備の段階で先生に相談しましょう!
歯の抜去
エレベーターで歯が脱臼したら、抜歯鉗子を使って歯をしっかりと掴み、左右に揺らしながら抜去します。
鉗子は上顎・下顎と使用するものが違います。注意しましょう!
上顎の鉗子は、鉗子が曲がっています。『じょうかっくん』と覚えると覚えやすいです!
抜歯窩の確認と処置
抜去後、抜歯窩(歯があった部分の穴)を確認し、異物や骨片が残っていないか確認します。
出血していると抜歯窩が見づらいため、しっかりと吸引するようにします。
不良肉芽を鋭匙・鋭匙ピンセットで掻爬し、残留物を除去します。
鋭匙・鋭匙ピンセットもサイズがあるためあらかじめ確認しておくようにしましょう!
止血と縫合
ガーゼを使用して圧迫止血を行います。
抜歯窩が大きい場合や出血が止まりにくいなどの既往歴がある場合は、縫合します。
アフターケアと指導
患者に抜歯後の注意事項(飲食、口腔ケア、痛み止めの使用など)を詳しく説明します。
(例)
・抜歯後2・3日は激しい運動は控える
・抜歯当日は血行が良くなる飲酒や運動は控える
・抜歯窩を冷やさない
・血が滲むからといってうがいすると出血しやすくなるため、うがいを控える
・出血が気になる場合はガーゼなどで5分程圧迫止血を行う
各歯科医院で違うとは思いますが、しっかりと指導できるようしておきましょう!
また必要に応じて、鎮痛剤や抗生物質を処方します。
使用器材
・局所麻酔薬
・エレベーター:歯を脱臼させるための器具
・抜歯鉗子
・鋭匙・鋭匙ピンセット:抜歯窩の清掃に使用
・ガーゼ:止血用
・縫合器具:縫合針と縫合糸
・消毒液:消毒用のクロルヘキシジンなど
まとめ
単純抜歯は歯科医院で日常的によく行われる抜歯です。
患者さんの既往歴、アレルギーの有無をしっかりと確認するようにしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました
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