こんにちは!歯科衛生士のみんみんです。
今回は
口腔粘膜疾患の見分け方を知りたい!!!
口腔粘膜疾患の患者さんの対応はどうしたらいい?
歯科衛生士は定期検診の際に患者さんの口腔内全体をいつも確認します。
前回は頬粘膜に白い白斑なかったな・・・?
口腔内がしみる様になりました
今回は
・口腔扁平苔癬
・白板症
・口腔カンジダ
・口腔乾燥症
について詳しくお話していきたいと思います。
最後までお読みいただけると嬉しいです!
口腔扁平苔癬
口腔粘膜に生じた角化異常を伴う難治性の慢性炎症の疾患です。
癌化は1%程度です。
口腔内の状態
両側頬粘膜に白色のレース状・網状の粘膜疾患が見られ、周囲に発赤・びらんや潰瘍が現れます。
発症
40歳以上の女性に多いです。
原因
原因は不明です
自己免疫疾患、補綴物に金属によって発症してしまうのではないかと言われています。
症状
灼熱感・接触痛がある・食事がしみたりする
治療
まずは病理組織検査をします。
口腔扁平苔癬の場合は口腔外科がある総合病院や大学病院に紹介します。
紹介先の病院で経過観察・炎症を抑える軟膏を処方してもらい塗布
原因になっている金属の除去を行います。
また口腔環境が悪いと増悪させる要因になってしまうため、私たち歯科衛生士の口腔ケアやブラッシング指導が重要になってきます。
接触痛があるから歯磨きができなくて・・・
接触痛があるとなかなか歯磨きができなくて口腔清掃状態が悪くなってしまいます。
まずは患者さんが無理のない範囲でできる口腔ケアを探しましょう。
このような場合はメンテナンスの間を短くすることをオススメします!
また義歯が不潔だと、菌が繁殖し粘膜炎を誘発するため合わせて清掃指導をするようにしましょう!
白板症
頬粘膜や舌、歯肉に見られる白斑病変のことをいいます。
白板症は比較的頻度も高く舌の白板症は悪性化する可能性が高いためしっかりと経過観察が必要な前がん病変です。
特徴としては境界明瞭で拭っても除去できません。
発症
高齢者・中高年の男性に多い
原因
機械的刺激・喫煙 アルコール、ビタミンA,Bの不足
・症状
びらん・接触痛・食事が染みる
治療
前がん病変のため、扁平苔癬と同様口腔外科のある総合病院や大学病院に紹介し細胞診や病理組織検査を行う必要があります。
また継続的な経過観察が必ず必要なため、口腔外科に経過を見てもらいつつ、定期検診に来院してもらう様にしましょう!
口腔カンジダ
カンジダ菌(真菌)による日和見感染症の病変です。
主に頬粘膜に白色物が付着しています。
白板症と異なり拭うと除去できます。
拭ったあと、発赤やびらんができることがあるため強く拭わないようにしましょう。
またカンジダの症状が出ている部分にはヒリヒリした痛みがある場合があります。
発症
口腔清掃不良者・高齢者・免疫力の低下している人に多く発症します。
原因
抗菌薬・ステロイドの使用、長期にわたる抗菌薬の服用
常在菌のバランスが崩れてカンジダ菌が増殖し発症します。
化学療法・放射線療法を受けている患者さんや手術後免疫力が低下している患者さんも発症しやすいため注意が必要です。
症状
頬粘膜などに白色物の付着・出血しやすい・疼痛が見られる・疼痛や味覚障害
治療
抗真菌薬の投与・口腔衛生状態の改善・体力の回復
体力や免疫力が低下していると発症しやすく、この様な状況の場合口腔清掃状態も悪くなってしまいます。
体力や、免疫力の回復が第一優先ですが、口腔清掃状態が悪いと治癒しにくくなるためしっかりと私たちのケアが必要になります!
口腔乾燥症
病名の通り口腔内が極度に乾燥する状態のことを言います。
水分摂取量が少なかったり、運動時に生じやすくなります。
しかし慢性的に水分摂取量の不足が続く場合、全身的な疾患や腫瘍による嚥下障害が考えられます。
また糖尿病による多尿や口渇が生じる場合もあります。
原因
・制酸薬・降圧薬・向精神薬の副作用
・口腔がんや咽頭がんの放射線治療後の唾液分泌現象
・シェーグレン症候群
治療
治療にはまず原因の診断が必要です。
シェーグレン症候群の場合
歯科では、ガムテスト・口唇生検・唾液腺シンチ検査が必要になります。
シェーグレン症候群は歯科だけでは対応できないため、リウマチ内科・眼科と連携します。
まとめ
いかがでしたか??
口腔粘膜疾患は痛みなどで気づくことが多くあります。
しかし疼痛がない場合は自分で気が付くことは難しいので、定期健診時に私たち歯科衛生士が前回の口腔内と比較する必要があります。
また発症後は口腔内の清掃状態が症状の程度を左右するため、重要なポイントとなります。
疼痛がある場合の口腔清掃方法など患者さんの生活スタイルを考慮し、寄り添っていくようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考になると嬉しいです!
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